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旧財団法人全国中小企業設備貸与機関協会

平成17年度事業計画書

平成17年度事業計画書
(平成17年4月1日から平成18年3月31日まで)

 平成16年度の我が国経済は、一部に弱い動きがみられるが、年度全体を通してみると、大企業製造業を中心に企業収益が大幅に改善するなど引き続き堅調な中、完全失業率が改善する等雇用環境に持ち直す動きが見られ、民間需要中心の回復が続くものと見込まれる。こうした中で、中小企業においても、地域間にバラツキがみられるものの回復は全体に広がりをみせ、明るい兆しが見え始めてきた。しかしながら、地域や業種による格差、大企業と中小企業の格差も見られ、全体的に見ると小規模企業者等にとっては、景気回復の波及はあるものの、まだ本格回復には至っていないという状況下にあり依然楽観できない状況が続いている。

 2月の月例経済報告によると、「景気は一部に弱い動きが続き、回復が緩やかになっている」との基調判断であるが、設備投資は企業収益の改善が続いていることから増加するとしていること、また、民間設備投資の先行指標である12月の機械受注統計によると、「持ち直しの兆しがみられる」としているところから、小規模企業者等に対しても波及していくことを期待したい。

 平成16年度の小規模企業設備資金貸付事業の事業実績(1月末現在)をみると、設備貸与事業の実施機関は、40機関、事業規模391億円に対し申込額は231億円(前年度比10%増)、決定額は175億円(前年度比23%増)となっている。他方、設備資金貸付事業の実施機関は、37機関、事業規模215億円に対し申込額は117億円(前年度比27%増)、決定額は89億円(前年度比44%増)となっている。両事業とも、平成16年度末の実績は、前年度を上回るものと見込まれる。

 小規模企業設備資金制度の根拠法は、平成11年の「中小企業基本法」の改正に則して改正され、新たに「小規模企業設備導入資金助成法」となり、5年経過した。この間長期にわたる景気の低迷、市中金利が超低金利であるため本制度の有利性が低減したこと、制度の対象企業が小規模企業者に重点がおかれたこと等の要因により、本制度の利用実績は、平成14年度まで減少の一途をたどってきたが、平成15年度後半に入り景気の持ち直しの動きが見られるようになったこと等により、設備投資需要が小規模企業者等にも波及し始め、ようやく底を脱した。

 平成17年度の小規模企業者等の設備投資動向は、全貸協が本年2月に実施した「小規模企業者等機械設備投資動向等調査」によると、平成17年度上半期に機械設備投資計画が「ある」とする企業割合は、全産業で58. 5%と、前年同月比で、4.6ポイント増加している。特に、従業員規模が「21人以上」の企業で計画が「ある」とする割合が高くなっている。

 平成16年度の小規模企業設備資金制度の申込状況をみても、従業員規模が「21人以上50人以下」の小規模企業者以外の中小企業者、いわゆる“特認枠”に該当する企業の申込が増加しており、現行制度では“特認枠”が事業規模の25%以内に制限されているため、これらの企業からの利用を断らざるを得ないケースが出ているという声が多くの貸与機関から寄せられていた。このため、全貸協としては、小規模企業者に準ずるこれらの企業層のニーズに応えるため、かねてより、国に対して小規模企業者以外の中小企業者に対する貸付枠を、現行の貸付予定総額の2.5割以内を5割以内に拡大するよう要望してきたが、本年3月に、特認枠の拡大が図られることになった。これに伴い小規模企業者に準ずる中小企業者に対して改めてPRを積極的に展開し周知していく必要がある。

 このように、景気の回復に伴い事業実績に回復の兆しがみられるようになったが、他方、小規模企業設備資金制度を推進していく上で、また、全貸協並びに貸与機関が事業を運営していく上で改善を図っていかなければならない課題も多い。

 小規模企業設備資金制度の改正については、一昨年の制度研究会の研究結果や貸与機関の意見等を踏まえ、小規模企業者等にとってより使い勝手のよい制度に改善するよう国に対して要望を行ってきたところである。しかしながら、制度の抜本的な改正は、法令改正を伴うことから早期改正は困難であるとして実現には至っていない。このため、全貸協としては、利用する小規模企業者等のニーズや事業実施機関である貸与機関の事業実態等を踏まえ、告示で改正できるものは早急に改善するよう要望してきたところ、国の理解が得られ、ようやく制度改正要望の一部が実現できたが、まだ解決しなければならない課題は多い。

 近年、民間金融機関や政府系中小企業金融機関においては、担保や保証人に過度に依存しない融資を展開し始めているなど、金融機関の中小企業に対する貸出態度や融資制度に変化がみられる。本制度にあっても利用者である小規模企業者等のニーズに合った魅力のある制度にしなければ、利用者から敬遠されることになるため、魅力のある制度とするため制度改善を不断に行っていく必要がある。利用者数の減少及びこれに伴う貸与機関の収入の減少、倒産件数の増加に伴う不良債権の増大、機械類信用保険制度の廃止等により、事業休止機関が15年度から出現したが、平成17年度も事業を休止する貸与機関が更に増加する見通しであり、制度そのものの存続が危ぶまれる事態に直面している。

 全貸協としても、制度自体の存続が厳しい局面にあること等を踏まえ、早急に制度利用者の利用実態・生の意見等を調査し、利用者の視点からみた制度の運用、金融・経済環境や利用者ニーズの変化等に適合した制度とするために、工夫・改善すべき点等は何かを検証し、制度が活性化するようその実現に向けて、引続き注力していくことが焦眉の課題であると思っている。同時に、制度を実施していく上で、小規模企業者等に対する適切な助言・情報提供事業は、本制度の重要な使命であるところから、借り受け者に対するコンサルタント業務に一層力を入れていく必要がある。

 また、債権管理業務をよりきめ細かく適切に行うとともに、延滞・未収債権等を適確に把握し、その状況、実態に応じて迅速かつ適切な対応を行うことが求められている。これらの業務を円滑且つ適正に実施していくためには、継続的に人材を育成していくことが不可欠であるところから、貸与機関と連携しながら、職員の業務知識や能力の向上等を図っていくための各種研修等を効果的かつ効率的に実施できるよう注力していく。

 平成18年度から公益法人制度改革の一環として、全ての公益法人が新公益法人会計基準により会計処理をしなければならないことになっているが、新公益法人会計基準への移行がより円滑かつ適正に行えるよう研修会を開催し支援していく所存である。公益法人制度改革については、政府は、「行政改革の方針(昨年12月閣議決定)」に盛込み、平成17年中に基本的枠組みの具体化に向けた詳細な検討等を行い、法案を審議の上、平成20年から施行するとしているところから、公益法人制度改革に関する今後の動向にも注視していく必要がある。

 平成16年末には、政府において三位一体の改革、国と地方の役割分担について国と地方の間で議論されていた。地方六団体から指摘されている補助金の中に、設備貸与事業に係る小規模企業者等設備貸与事業円滑化補助金が補助金改革の対象となっていたが調整の結果、平成17年度予算額3.2億円は、従前どおり補助金として残ることになったが、この補助金を積極的に活用し、設備貸与事業の債権保全を図っていく必要がある。

 その他、小規模企業者等に対する制度の周知、利用促進に一層努めるとともに、ホームページや「全貸協だより」等を通じ、小規模企業者等及び貸与機関への情報提供内容の充実を図る。

 政府の平成17年度の経済見通しによると、世界経済の回復が続く中で、生産や設備投資が増加するなど企業部門が引き続き改善することを背景に、我が国経済は、民間需要中心の緩やかな回復を続けると見込まれるとしている。しかしながら、景気は踊り場にあり、なかなか抜け出せないでいるという状況下にあり、先行き停滞する懸念もあり貸与機関を取巻く事業環境及び小規模企業設備資金制度を巡る環境は、依然として厳しい状況下にあり取り組むべき課題も多い。

 以上のような情勢を踏まえ、全貸協としても、事業運営の効率化により一層努めるとともに、制度が活性化するよう注力し、また、各貸与機関の事業運営が円滑かつ適正に実施できるよう積極的に支援していくために、平成17年度において以下の諸事業を行うものとする。

1.情報の収集・提供事業及び広報相談事業

  • (1) 情報の収集・提供事業
    設備資金貸付事業及び設備貸与事業に係る国等の施策等、創業・経営基盤強化等に関連する各種情報等を収集するとともに、情報等の周知徹底を図るため「全貸協だより」を定期または随時に発行する。
    • 1 定期情報
      • ア. 事業別の申し込み及び決定状況の調査及びその報告(月次・年次毎)
      • イ. 貸与機関の事業別決算状況の調査及びその報告(年次)
    • 2 随時情報
      • ア. 設備資金貸付事業・設備貸与事業に関する情報
      • イ. 国の中小企業施策に関する情報
      • ウ. 創業・経営基盤強化等に関連した情報及び調査結果
      • エ. 会計検査院の検査状況等
      • オ. 地方自治法に基づく外部監査の監査結果等
      • カ. 研修会・講習会の講演録等の提供
      • キ. その他、貸与機関に関する情報
  • (2) 小規模企業設備資金制度広報事業
    • 1 小規模企業設備資金制度の周知を図るため、統一ポスタ−・パンフレット等を貸与機関からの要望に応じて作成する。
    • 2 小規模企業設備資金制度の普及促進を図るため、全貸協のホ−ムペ−ジを通じて制度の概要等を掲示するとともに、制度等に関する調査・研究の成果等を公表する等関連情報を提供し、小規模企業者等の利用促進を図る。
  • (3) 相談事業
    • 1 小規模企業設備資金制度等に関する相談事業
      各貸与機関が実施する小規模企業設備資金事業が円滑かつ適正に実施できるよう、各貸与機関からの制度等に関連した問い合わせ等に対応する。
      また、小規企業者等の利便性の向上を図るため、小規模企業者等からの制度等に関する問合わせ等に対し、内容に応じて相談を受け、必要に応じて助言又は情報提供等行う。
    • 2 機械設備価格等相談事業
      小規模企業設備資金制度を利用し設備の導入を行う小規模企業者等からの機械設備に関する性能・機能及び実勢価格等の相談等に対して個別に対応し、効果的な機械設備等の選定を支援する。
    • 3 機械設備価格情報等提供事業
      機械設備価格情報システムを活用し、各貸与機関からリアルタイムに機械設備に関するデ−タをサ−バ−機に取り込みデータ処理を行い、サ−バ−機より各貸与機関に情報として提供することにより、不当貸付及び不当貸与の防止を図るとともに、設備購入等の際の業務の参考に供する。

2.小規模企業設備資金制度調査・研究事業

制度研究委員会
小規模企業者等にとって小規模企業設備資金制度を利用しやすい制度とするため、また、貸与機関の事業運営が適切に実施できるように制度実施上の諸課題について調査・研究を行う「小規模企業設備資金制度研究委員会」を設ける。
委員会は、下部組織である部会に対し調査・研究テ−マ等を指示し、部会は有識者、専門家及び貸与機関の実務担当者を委員とし、具体的な検討を行う。平成16年度は制度部会及び会計部会の二部会を設け調査研究を行う。

  • (1) 制度研究委員会及び制度部会
    小規模企業者等にとって小規模企業設備資金制度を利用しやすい制度とするため、また、貸与機関の事業運営が適切に実施できるように制度実施上の諸課題について調査・研究を行う「小規模企業設備資金制度研究委員会」を設ける。委員会は、下部組織である制度部会に対し調査・研究テ−マ等を指示し部会は有識者、専門家及び貸与機関の実務担当者を委員とし、具体的な検討を行う。平成17年度は、制度部会において次の調査・研究を行う。
    小規模企業設備資金制度は、制度が改正されてから17年度で6年目を迎える。5年間を経過し、利用者である小規模企業者等は本制度をどのように評価しているのか、また、どのような意見・要望を持っているのか等について利用者側からの実態調査を行い、この調査結果を踏まえ小規模企業設備資金制度をより使い勝手のよい制度にするための改善策等について検討を行う。なお、調査結果の概要はホームページにおいて公表する。
  • (2) 小規模企業設備資金制度活用事例調査
    小規模企業設備資金制度を利用している小規模企業者等のうち、当初の目標を達成して着実に発展している企業にスポットをあて制度活用事例集として取りまとめ、ホームページ等により小規模企業者等に提供し、制度の更なる普及・促進に努める。
  • (3) 小規模企業者等機械設備投資動向等調査
    小規模企業者等が設備投資計画を立てる際の参考として、また、貸与機関が事業計画を策定する際に活用できるようにするため、小規模企業者等に対して機械設備に限定した設備投資動向等の調査を行い、調査結果を全貸協のホームページ等で情報提供を行う。

3.研修事業

貸与機関の職員に対し、以下の研修事業を行う。

  • (1) 会計研修
    定員: 100人程度
    期間: 3日間程度
    研修場所: 東京
    研修内容: 「改正公益法人会計基準」に基づいた小規模企業設備資金事業の会計処理の方法についての研修。
  • (2) 債権管理研修
    定員: 100人程度
    期間: 2日間程度
    研修場所: 東京
    研修内容: 平成15年度に作成した「債権管理規程集」に基づく、債務者区分及び債権の分類方法等に関する実務研修。
  • (3) 機械研修
    定員: 50人程度
    期間: 2日間程度
    研修場所: 東京等
    研修内容: 機械設備に係る知識の習得を目的とした研修。

4.その他事業

  • (1) 関係方面に対する陳情、要望
    設備資金貸付制度及び設備貸与制度の関連する事項について、各貸与機関に対し実態調査を行い、必要に応じ国等に対して要望等を行うものとする。
  • (2) 会長表彰(役職員表彰)
    貸与機関の役・職員で、全貸協の事業運営及び設備貸与制度・設備資金貸付制度の改善及び発展等に著しく貢献した者の表彰を行う。
  • (3) 日火連とのリース物件等の火災共済の付保についての意見交換
    火災共済制度への付保について、火災共済の付保に係る実態上の課題等について調査を行い、全日本火災共済協同組合連合会との間で設けたブロック代表による協議会において火災共済の付保上の問題点及び意見・要望等について意見交換を行う。
  • (4) 業務統一プログラムの運営
    設備貸与業務事務合理化統一プログラムを利用している機関と同プログラムの開発元との間で、プログラムの操作性の向上及び安定的な稼働を図るため、必要に応じて意見交換等の場を設ける。
  • (5) 会計プログラムの運営
    設備貸与・設備資金貸付事業関係会計プログラムを利用している機関と同プログラムの開発元との間で、プログラムの操作性の向上及び安定的な稼働を図るため、必要に応じて意見交換等の場を設ける。
  • (6) 賛助会員に対する事業
    • 1 講演会の開催
      賛助会員機関の役員及び貸与機関の役員等を対象とした「トップセミナー」を開催する。
    • 2 賛助会員機関の事業等をホームページ等により紹介する。